『物語の王国』展

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すでにSNSでは告知済みですが、9月16日から開催されています物語の王国展に今回iMdadoll4.3Valerieで参加をさせていただきました。

今回のイベントはイラストレーターの和泉つばす様企画の物語をテーマにした展示となっております。

私はグリム童話の『しらゆき べにばら』をテーマに双子の女の子を制作させていただきました。

先にドールを製作させていただき、その後イラストを描いていただいたのですが、特に私の製作したドールの場合他の作家様のドール達と雰囲気が異なるものだったので、イラストになった時にどんな仕上がりなるのかドキドキだったのですが、もうそこはさすがプロ・・・という語尾力0の言葉しか出てきませんでした。本当に可愛らしく、細かい部分まで汲み取った上でつばす先生の絵柄で描かれていて感動でした。こんな機会なかなかない事だと思いますし、お声がけいただけたことに本当に感謝です。

今回お話をいただいた時に、どの物語をテーマにするのかで色々と迷いました。実は『しらゆき べにばら』については一度もお話を読んだことがありませんでしたので、先にどのドールをモデルで制作しようかな・・・というところから選んだテーマだったりします。

テーマを決めたのちに絵本を購入し、ストーリーと合わせてメイクイメージと衣装のイメージを作っていきました。もしお話を読んだ事がない方がいたら、一度ストーリーや挿絵を見て想像を膨らませるとより展示も楽しんでいただけるのではないかなと思います。

今回ドールの販売はありませんので、衣装の詳細などについてはあまり細かく書くつもりはありません。写真が多めになりますが、これから展示を見に行かれる予定のあるかたもぜひ見ていただけたら嬉しいです。

二人には父親はいません。優しい母親と3人暮らし。裕福な家庭ではないけれど、家には綺麗に育った白いバラと赤いバラが植えてあります。

べにばらは小さい頃から少し活発な女の子。家の中にいるよりは外で走り回って遊ぶような子でした。庭のバラのお世話はべにばらの担当です。

べにばらは女の子らしさもありつつ、活動的な雰囲気にしたかったのでエプロンの下はショートパンツで動きやすそうな服装にしています。

ブーツはSoylentgreen様に制作していただきました。写真ではわかりづらいのですが、革はエンボス加工のされたかわになっていて、べにばらにピッタリのブーツになっています。

しらゆきはべにばらに比べて大人しい性格で、家の中で母と糸を紡いだり料理を作ります。

しらゆきはべにばらと対照的に露出の少ないデザインにしました。ボリュームたっぷりのスカートはなるべく繊細な薄手のオーガンジーやコットンを選びました。

しらゆきはストンとしたストレートヘアがコンプレックスです。周りの人は彼女の髪の毛を見てとても美しいと褒めますが、しらゆきはあまり自分に自信がありません。

べにばらは毎朝髪の毛がはねっかえるような癖っ毛。毎朝の手入れがとても面倒だと思っています。本当は癖っ毛のままでも良いと思っていますが、毎朝しらゆきに手入れをしてもらっています。

二人はこんなにも違う性格なのにとても仲が良く、自分に足りない部分をお互いに補いながら過ごしています。

彼女たちのヘッドドレスは庭に咲いたばらとしらゆきの紡いだ糸で作られています。決して豪華ではないけれど、手元にあるお気に入りのガラスやビーズを一緒に縫い付けています。

と、ここまでは物語を読んだ私の妄想です。同じ造形のヘッドで肌色はそれぞれ違うのですが、双子だけど性格の違いが出せればいいなと思ってメイクをしました。

音楽で物語でも、ある程度は読み手や聞き手に解釈を委ねられる事が多いとは思うのですが、せっかく物語をテーマにした展示なので、見に来ていただいた際にはいろんな想像をしながら眺めてもらえたら嬉しいなと思います。

最後にお話はくまに変身させられていた王子様と二人は結婚をするらしいです(ネタバレw)

なんでくま!と思いつつもなんだかそこもすごく可愛くてほっこりする物語でした。くまが出てくるからなのかわからないけど、この物語は挿絵も可愛いものが多いような気がしました。もし未読の方がいたらぜひ〜。

展示は24日の日曜日まで続きます。引き続きどうぞよろしくお願いします。